四季の服装と荷物

釣りのステッカーとTシャツの音海屋
磯の上でも個性を発揮!

装備を揃えたら、いよいよ服装と荷物のまとめ方です。くわしくは各章にも詳しく書いてありますので、ここでは主にシーズンコーディネイトを取り上げましょう。

春(秋)の磯ファッション

春と秋は、気候的には過ごしやすいいい季節ですが、朝夕が思ったより冷え込んだり、日中が夏陽気になるなど、不安定なこともあります。海の上では天候の変化がストレートに影響されますから、決して油断せず、服装にもそれなりの工夫をしておきましょう。

服装

カジュアルな上下に、雨合羽を携行するという手もありますが、できれば防水加工されたフィッシングスーツを用意した方がいいでしょう。波飛沫がかかることもよくありますからね。肌に直接触れることも多いので、肌触りのよい裏地が付いているものを選んで下さい。インナーはその時の気温に応じてニット、薄手のフリースと着分けるようにしましょう。

荷物のまとめ方

気温が20度近くになっていたら、ソフトクーラーでは鮮度が保てません。直射日光でクーラー内の温度が上昇するからです。通常のクーラーとバッカン、竿ケースが必要な装備です。余分なものを持たずシェープアップ&軽量化することが、渡礁する上での重要点ですが、飲み物やちょっとした救急用品なども忘れないで下さい。

小物など

磯では手袋は必需品です。夏からこの時期にかけては、5本切りという指なし手袋がいいでしょう。ちょっと高価ですが、セーム皮風の柔らかい人造皮革製が、感触がよく滑りにくいので大変重宝します。あいにく女性用の小さなサイズは少ないので、ルアー用か、指切りのファッション軍手などを転用するようにして下さい。帽子は必ずアゴひも付きにするように~必ず吹き飛ばされます。普通の帽子がお気に入りでしたら、釣具屋でクリップ式のストッパーを買い求めておいて下さい。

夏の磯ファッション

夏は猛烈な日差しで磯が焼けます。釣りものも減るため、底物師を除いて磯釣りはオフシーズンですが、やはり熱烈な磯師は通います。気になる注意点を書いておきましょう。

服装

転倒したときに、身体をある程度保護してそうなしっかりした生地の上下でいいでしょう。ジーパンでもかまいません。Tシャツはお勧めできません。ポロシャツのように襟を立てられるものが、首筋への直射日光を防いでくれます。半袖よりも長袖がお勧めです。日焼けや多少の虫さされを防いでくれますし、急な気温低下にも助かります。暑いときは腕まくりしましょう。かなり汗をかきますので、車には予備の着替えを用意しておいて下さい。

荷物のまとめ方

春秋と同じです。気をつけておきたいのは炎暑対策です。水分補給の水500ml×3本程度は用意しておいて下さい。うち1~2本を凍らせておきますと、クーラーの温度上昇を防ぐことができますし、氷が溶けかけた頃に気持ちよく飲むことができます。

小物など

まず麦わら帽子はお薦め。飛ばないようにゴム紐を付けておいてね。長靴は相当蒸れます。最近は編み靴タイプの磯シューズもありますので、好みでどうぞ。朝夕は地磯、木のある大きい沖磯にはヤブ蚊が出ます。一見蚊が出ないような所でも、海水で孵るというすごい蚊がいますので、油断しないで下さい。防虫スプレーなどの蚊対策は必至です。甘く考えていると後悔することになりますよ。日差しが強いのでサングラスを兼ねた偏光レンズは必需品。安物は目を悪くすることがあるので、予算の許すかぎり、高級品を購入して下さい。高価ですが度入りを特注することも出来ます。

冬の磯ファッション

冬は寒グレの本番です。寒さ対策がまず基本ですが、それ以上に大事なことが風対策です。海では山ほど気温低下を心配しなくてもいいからです。それよりも体温を奪い取る風に注意しましょう。

フィッシングスーツ

着込むとどうしても蒸れやすくなります。身体が汗で濡れると、不快なだけでなく体温低下を招き、体力を消耗します。そのためフィッシングスーツは防水性だけでなく、防風透湿性に優れた高級品を奮発して下さい。おすすめはずばり、登山家御用達の定番Gore-Tex~決して期待を裏切りません。インナーは厚手フリースで決まり。下着も登山用にいいものがあります。暖かいだけでなく汗ばんでも不快感がなく、乾きも速いという優れものです。

荷物のまとめ方

冬場はソフトクーラー1個で渡礁出来ます。バッカン、バケツなど全てを納めることが出来るはずです。選ぶコツとしてはサイズに注意して下さい。こればかりは大は小を兼ねません。コマセを入れたソフトクーラーはとても重たいのです。特に体力のない人は、大きいものを選ぶと取り回しに苦労するでしょう。

小物など

手袋は2本切りの冬用釣り手袋が暖かいと思います。最後になりましたが、ライフジャケットを買うときはサイズに注意して下さい。冬はかなり着ぶくれますので、ワンサイズ余裕を持つことが賢い選択です。

補足

イラストでは防寒着の裾をブーツから出していますね。着ぶくれでブーツに裾を入れにくいということもあるのですが、それよりうねりが膝まで来た時に、ブーツ内に海水が浸入しないようにする対策です。冬場足が濡れると悲惨です。しっかり裾を止めておけば、膝まで水が来ても大丈夫です。

シーズン共用装備

ヒップガード

雨や波で濡れた場所や、磯の岩などに座った時に、フィッシングスーツや防寒着などの衣服が、濡れたり破れたりしないようにガードするためのものです。コマセで汚れるのを防ぐ役目もあります。磯だけに限らず、釣り座が濡れる船でも使われています。別名尻パッチ~お猿のおしりのようで見た目は情けないですが、馴れればなんということもありません。

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