おふくろの味・甘露煮に挑戦しよう
甘露煮というのはワカサギやハゼなどの小魚を、甘辛く煮汁が無くなるまで煮詰めたもののことで、魚を保存する代表的な調理方法です。内臓や骨などを取らずにそのまま調理するので簡単な感じがしますが、時間はたっぷりかかりま~す。
甘露煮の作り方
- 魚は良く洗って軽く水分を拭き取り、天日で1~2時間ほど乾燥させます。これは、魚を煮たときに煮くずれを防ぐために行います
- 次に、表面に軽く焦げ目が付く程度に素焼きにします
- 大きな鍋の底に、煮くずれや焦げ付きを防ぐために盆ザルを敷きます。ザルの代わりに竹の皮などでもOKです。盆ザルの上に、鍋の中心に尾を向けて魚を放射状に並べます。一段目が終わったら仕切を入れ、二段目というように重ねます
- 最初に、骨を柔らかくするために下煮をします。魚が浸かるくらいに水と酢または梅干しを入れ、落とし蓋をして弱火で4~5時間煮ていきます。1時間ほど経ったときに差し水をし、更に1時間後また差し水をします。このように途中何度か差し水をして、最初の水位を保つようにします。下煮には梅干しと番茶で煮るという方法もあります。その場合の差し水には番茶を使います。酢や梅干・番茶には、臭みを取る・骨を柔らかくするという効果があるそうです
- 下煮が終わったら、盆ザルごと魚を取り出し煮汁を残さず捨てます。ザルを使っていない場合は、熱湯に注意して落とし蓋で魚を押さえ、煮汁を捨てます。新たに魚がかぶるくらいの水を注ぎ、ここでやっと味付け~
- 分量の砂糖を入れて落とし蓋をし、はじめは強火、煮たってきたら弱火にして30分ほど煮ます。次に醤油とみりんで味を付け、また落とし蓋をして弱火でコトコト煮ます。適当なところで味見をして調整します。骨が柔らかく頭から食べられればほぼ出来上がり♪ 続けて汁が無くなる直前まで(煮汁が完全に無くなってしまうとテリが無くなるので、少し残し気味になるまで)コトコト煮詰めます。きれいな飴色に仕上がれば完成です
- できあがった甘露煮は、冷めてから蓋付きの容器に並べ冷蔵庫に保管します。冷凍室(-18℃)に保存すれば1年程度の賞味期間があると聞いたことがありますが、定かではありません。悪しからず…
ヒント
調味料の割合は、水5リットルに対して、酢50ccまたは梅干し3個、醤油200cc・みりん200cc・砂糖50gです。魚の量や鍋の大きさ、好みの味付けなどで分量を加減してください。醤油は濃い口醤油とたまり醤油を混ぜて使ってもいいかと思います。お好みでどうぞ。
お彼岸の時期に釣ったハゼを冷凍保存して、年末に自然解凍し甘露煮を作れば、お正月のおせちの一品になります。小さいハゼの方が甘露煮には向いていますが、これからのケタハゼで作る場合は、内臓やウロコを取り除いて調理した方がいいでしょう。