ガッチョ(ネズミゴチ)の捌き方です
見かけはともかく、味は管理人の保証付き~知る人ぞ知る高級天麩羅店の定番ネタです。慣れれば簡単、普通の魚よりスピーディに調理できます。
ガッチョは美味しい!
正式名はネズミゴチというネズッポ科の魚です。方言にはテンコチ・ネズッポ・ノドクサリ・ガッチョ・ネバゴチなどいろいろな呼称がありますが、標準和名がノドクサリからネズミゴチに変更されたため混然としている、ということのようです。体表から粘液を多く出し、ぬめるのでヌメリゴチとも呼ばれます。関東ではメゴチと呼ばれますが、コチ科のメゴチ(ウロコがあります)とは異なる種類です。仙台湾以南の沿岸に分布し、内湾のごく浅所の砂底に棲んでいます。周年釣れますが盛期は夏。産卵期は3~6月で体長は20cmほどに成長します。扁平な後頭部に丈夫な2本のトゲがあるので、扱いには注意してください。釣ったらメゴチバサミで挟んで鈎外しを使いましょう。キス釣りの外道としてよく釣れるせいか人気は低いようですが、一度味わうと捨てがたい魚になります。
ハゼと同様、ネズミゴチも天ぷら種としては上の部類。でも新鮮なら、まずお刺身にして食べてみてください。車エビを思わせるプリッとした食感、マゴチ同様特有の歯ごたえが楽しめます。口の中にふわっと広がる甘みは最高、わさび醤油でぜひどうぞ。スダチを落とした醤油でサッパリと食べるのもいいですね。
天ぷらは天つゆ以外にも、塩やレモンなどで食べるとひと味違ったおいしさが味わえます。ビールのお供に最適ネ。山椒や抹茶・ゆかりなど、それぞれを別々に塩とすり鉢で混ぜ合わせて作る、つけ塩もお試しくださいませ。写真は先日の大塩釣行時に釣ったネズミゴチの天ぷらです。
捌き方
それでは、ネズミゴチの捌き方です。まずまな板に置く前に、ネズミゴチの粘液をしっかりと落とします。ヌメリさえ無くなればできたも同然。魚に塩を振りかけ流水で洗えば取れます。時間はかかりますが根気よく水洗いしてくださいね。
1:ヌメリを落とした魚をまな板に置きます | 2:背ビレの最後部の付け根に包丁をあてます |
3:頭の方向に包丁を動かして背ビレを削ぎます | 4:頭の付根まできたら包丁を垂直に立てて切り入れます |
※骨は切りますが、下の皮は切り離さないよう注意 | 5:魚体をひっくり返し頭を持って折り曲げます |
6:身の頭寄りの中骨を刃元でしっかり抑えます | 7:頭を内臓ごと尾に向かってゆっくりと引きます |
8:尾の先まで剥けたら内膜を削ぐように取ります | 9:中骨を取るため頭の方から骨に沿って包丁を入れます |
10:反対側も同じ要領で切り中骨を取り除きます | ※身と尾を切り離さないこの状態を松葉おろしといいます |
ネズミゴチは、ヒレ・頭・わた・皮を一度に取ってしまえるので、要領をつかめば1分間に数匹は捌けるようになるそうです。私はまだ1.5尾くらいかな。
ポイントはきちんとヌメリを取ることと、頭を落とすときに皮一枚を残すこと。どうしても滑るってときは、キッチンペーパーなどで掴むといいです。写真は先日の大塩釣行時に釣った、ネズミゴチの捌き終わった状態。このまま盛りつけてお刺身で、または天ぷらにして食べます。一度味わってみてね♪