夏の夜はアナゴと遊ぼ!

釣りのステッカーとTシャツの音海屋
暑い、暑い、あつ~い!

真夏はお魚も夏休みになるのでしょうか、あまり釣れてくれなくなります。水温が高くなると水中の酸素濃度が低くなり、魚たちが沖の深みに行くという説がありますが、難しいことはともかく、人間さまも焼けたコンクリートや磯の上で釣りを続ける元気はなくなります。そんなときは夜釣りで、納涼気分を楽しみましょう。夕方からは陸風が吹きます。その風にそぞろ身をゆだねて、クーラーの冷えたビールを「プシュー」と味わうのは格別です!スズキ狙いやチヌ狙いもいいですが、もっと手軽に釣れるアナゴ釣りはいかがですか。たいていの波止で釣れますし、見てくれはともかく美味しさは最高です。長いのが苦手でない人はぜひチャレンジして下さい。

実体は高級食材なのだ

大ギス狙いなど、夜の投げ釣りにつきものの外道といえば、こいつが筆頭です。仕掛に絡みますからなかなか鈎が外せませんし、人によっては長い魚体(釣りでは長物といいます)が苦手ですからたまりませんね。生命力が強くどう猛ですから、するどい歯には気をつける必要があります。

しかし長物は大体が美味しいのです。ざっと上げただけでもウナギ、ハモ、アナゴは高級食材です。みんなに嫌われるウツボさえ専門料理店があるぐらいですし、南の島ではあのウミヘビの一種ですら珍重するところがあります。

関西では高砂のアナゴといえば有名です。養殖のウナギより格はずいぶん上と云っていいでしょう。ウナギよりは淡泊で上品な風味は料理方法を選びません。こんな美味しい魚が手軽に釣れるのです。またアナゴの旬は初夏から秋で、この時期のアナゴが最高~さぁ夏の夜はビールをもって出かけよう。

アナゴについてお勉強

アナゴの種類としてはマアナゴ、クロアナゴ、ギンアナゴなどがあります。アナゴの仲間には皆さんご存じのハモやウナギがいます。一般にアナゴと呼ばれているのはマアナゴのことで、これが釣りの対象魚です。マアナゴの見分け方は、側線の孔が白いことと眼の後や側線の上方に白点が並んでいることを確かめて下さい。全体に白っぽいはずです。他のアナゴは食味がぐんと落ちますから、放流しましょう。

日本各地の沿岸に分布しています。砂泥地や砂地に棲みますから、たいていの波止や海岸で釣れるはずです。夜行性ですから夜釣りに狙います。冬は深場に落ちますが、釣り場によっては真冬でもつれます。東京湾では5月ころから始まる船の夜釣りが夏の納涼風物詩です。

1m近くに育つものもありますが、一般的には50cm前後でウナギよりは小振りです。昼間は砂底に潜って頭だけ出して寝ています。夜になると這い出してきて、餌を探します。小魚からエビ、カニ、イソメなど何でも食べます。場所にもよりますが波止などでしたら、足下の捨て石廻りにまで寄ってくることが多いものです。こういう場所でしたら、遠投しなくてもミャク釣りで充分釣れます。

アナゴはビタミンAが豊富でウナギ同様、夏バテにいいとされています。小型は天ぷらや卵とじ、大型は蒲焼き、アナゴ寿司でどうぞ。新鮮ならお刺身もいけます、脂がたっぷりのってこれは美味しい~釣人だけの特権ですね!

仕掛はシンプルに

ミャク釣り仕掛けのコツ

夜間接岸してくるアナゴを狙う仕掛です。磯竿や落とし込み竿など、適当な長さで固すぎないものなら何でもいいでしょう。穂先ライトはなくてもいいですが、付けておくと色々便利です。

リールはチョイ投げできるように、小型スピニングリールがいいです。糸は3号も巻いておけば充分です。オモリは2~3号くらいでいいと思いますが、流れが速いようでしたら、流れに負けない程度のオモリを適当に選んで下さい。

底をとりますので、鈎は食い込みがよく根掛かりの少ない丸セイゴか流線がいいでしょう。アタリを取るのが上手な人でしたら、かかりのいいチヌ鈎でもわるくありません。

HINT

ハリスは長くとる必要はありません。アナゴは居食いしますので、短い方がアタリが取りやすく、誘いもかけやすいのです。

投げ釣り仕掛けのコツ

昼間狙うときや、ポイントが遠いときの仕掛です。2,3本並べて置き竿でじっくり狙いましょう。柔らかめの投げ竿を選んで下さい。パイプ天秤でなくても、小型のキス釣り天秤でも代用できます。特にこだわる必要はありません。

オモリは飛ばす距離や流れによって、適当なものに交換しましょう。10~25号位を3種ばかり用意しておけばいいでしょう。

HINT

ミャク釣りでもそうですが、仕掛には発光するものを付けると喰いが上向きます。光りすぎても逆効果ですので、ケミホタルの中でもルミコと呼ばれる微量発光のものを購入して下さい。ワンタッチで付けられるソケットが付属しています。竿先にはもっと明るい竿先用の専用ライトを取り付けましょう。

釣果を上げる秘訣は?

餌は何がいいのでしょうか?
  • 動物性の餌なら何でもいいのですが、一般的にはゴカイ類、イカの短冊、イワシの切り身、キビナゴなどがよく使われます。ゴカイはタラシをあまり取らないよう少し切って使うのがコツです。イカを使うのでしたら薄皮を剥き、叩いて柔らかくすると食い込みが良くなります。イカ、イワシの場合は縫い刺しにしてください。
  • セイゴなど他魚のおみやげを期待するのなら、青イソメがいいでしょう。夜の投げ釣りには、スズキや大きなイシモチがよくかかるのです、ふふふ…
ポイントの選び方は?
  • アナゴは群で生活しています。ですからアナゴが釣れるという情報があれば、そこには必ずアナゴがいるはずです。潮に乗って流れてくる餌を摂る習慣がありますので、潮上から狙えるところに釣り座をとればいいでしょう。
  • 波止では潮目が出来ているところや、排水溝、川の流れ込み付近、足下の捨て石廻りから砂地にかけてのかけ上がりなどが狙い目です。
アタリを取るコツは(ミャク釣り)
  • コツンとかググッといった感じでアタリが出ます。急にオモリが軽くなるときもあります(食い上げ)。
  • アタリが出たら静かに竿先を上げて聞いてみましょう。ギュッと重みが竿に乗ったらしめたもの、竿を立てて合わせましょう。
アタリが分かりにくいのですが(投げ釣り)
  • アナゴのアタリは比較的小さいものです。キスのように分かりやすい大当たりは出ず、柔らかい穂先だと「おやっ?」という程度の時も多々あります。
  • そういうときはすぐ合わせず、少し食い込むまで待ちましょう。二度目のアタリを確認してから、糸ふけを取ってしっかり合わせます。大合わせする必要はありません。
釣るコツはありますか(ミャク釣り)
  • オモリが海底についたら、オモリで海底をこづくように上下させます。カレイ釣りの要領です。上下する幅はハリス分ぐらいにします。
  • とんとんオモリで叩くというよりは、餌が海底で踊るようなイメージで誘いをかけるといいでしょう。
どんな日が狙い目ですか、昼間でも釣れますか?
  • べた凪の闇夜がいいとされています。私の経験でもそういった日のほうが好成績でした。アナゴは夜行性ですから、昼間より夜釣りに分があります。しかし昼間でも曇り日や小雨、潮に濁りが入ったときは釣れることもあります。
数を釣る秘訣はありますか?
  • ずばりコマセで寄せて下さい。アナゴには魚の腹ワタやアラがいいでしょう。血の臭いを嗅いで寄ってくるはずです。潮上にポツポツ撒いて潮下を釣りましょう。
  • 釣れたポイントを忘れてはいけません。アナゴは同じ場所に住み着きますから、次回釣行したときも、同じ所でまた釣れてくれるはずです。
ヌルヌルしていますし、鈎が外れてくれません~
  • 魚体が掴みにくいのでタオルでしっかり掴むようにして下さい。顎が固く掛かった鈎が外れにくいと思います。クーラーの角などにがっちり押さえつけて、ペンチで鈎を外すようにして下さい。
  • こんな方法もあります。管理人は余分の仕掛を作って持っていき、釣れれば鈎を外さず仕掛ごとクーラーに放り込み、帰ってから料理するときに鈎を外すようにしています。この方が余分な手間と時間が掛からず、時合いに集中して釣れます。
クーラーがヌルヌルで汚れます
  • コンビニ袋をクーラーに入れていって下さい。釣った魚をその袋に入れると、クーラーの汚れがずいぶん違います。
  • 袋を2重にすると完璧です。
クッキング読本で美味しい食べ方、さばき方を解説していますのでご参照下さい
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