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タモ入れのツボ

熱心な読者の方から、タモ入れのリクエストを受けました。タモ入れについてはウキ釣り専科の「こだわれば一人前・玉網」でも少し書いていますが、今日はもう少し実戦的なツボを書いてみましょう(^^)b

一人でとりこめてこそ一人前!

波止や船の上では、釣友や船頭さんに魚をすくってもらうシーンを見かけることがあります。「大きい魚だからバラしたくない!」「おっ!大物だな〜助けてやろう♪」 微笑ましい光景です。しかし上級の釣りをめざすなら、取り込みは自分一人でできるようになって下さい。どんな大物でも 一人で取り込めて、始めて一人前の釣り師です。

釣りの競技会のルールブックには「取り込みは一人で…」というのは載っていません。というのは当たり前すぎることだからです。取り込みには経験と技術が要求されます。超大物を狙うトローリングのような釣り以外は、始めから終わりまで孤独に戦うのです。1.5mを超すようなクエやロウニンアジを磯から狙う大物師の中には、例え巨魚でも一人で取り込むのをモットーとしていて、そのために特別に考案された4点仕掛けと呼ばれるクレーンのような仕掛けを使っている人もいます。凄いですね。一人で取り込むというのは、釣り師の大事なこだわりの一つです。

タモ入れが苦手・よく失敗する?

釣りは理屈や理論だけでなく、技術・体力も要求されます。頭から手足まで使って挑む総合的な遊びです。タモ入れは中でも力とコツが必要です。タモ入れが上手ということは、そこへ持ち込むまでのやり取りが上手ということでもあります。ですから名手は一発で取り込むのです。魚をすくうのが上手なのではありません。すくうのが上手ということだけでしたら魚屋や料理屋の親父の方が、ずっと名人です(笑)

しかし仕掛けの作り方や釣り方は研究しても、タモ入れを研究している人はあまりいないようです。ちょっと分析してタモを入れるまでの心構えを考えてみましょう。

絶対的な経験不足
もうこれは場数を踏むしかありません。たくさん釣れば自然と上手になります。

傾向と対策
初心者がタモを毎回使うようなケースはあまりありません(笑) ですから小魚を釣ったときも、そのままブリ上げずにタモを使ってみて下さい。人目がない所なら、いいトレーニングになります。

鈎掛かりを考えること
さして強い引きでもなく、すんなり寄せてきて「さぁ、タモを♪」と考えた途端、竿が跳ね上がることはよくあること。この場合のバラシは、仕掛け強度よりも鈎外れ・身切れが一番の原因です。グレのような就餌をする魚は、皮一枚で鈎掛かりが多いので身切れすることがよくあります。また寒の時期のチヌも掛かりが浅いものです。

傾向と対策
こういう場合は鈎を変えることで解決する場合があります。タモ入れまで持ち込めたときは、鈎掛かりも考えておくことです。その日のそれまでのアタリの出方や、釣った魚に鈎がどのように掛かっていたかを、データとしてインプットしておくのです。「掛かりが浅い!」と判断したら、強引な取り込みをしなくなります。そうすればタモを出した瞬間、バラシというのは減るはずです。※注)タモを出すと魚を引き込もうとして、無理に竿で引っ張るので、余計ばらしやすくなるのですね。

魚の習性・癖を知っておくこと
魚にはそれぞれ癖があります。スタミナやガッツ、泳ぎの癖も違います。釣場の地形によっても泳ぎ方や逃げ方が変わります。ですからやり取りの違いはもちろん、タモを出すタイミングも変わります。

傾向と対策
根さえ切ったら釣ったも同然というようなコロダイのような魚は、浮いてきたらすぐタモを出せばよいでしょう。ボラはチヌ狙いによく掛かりますが、大物の場合暴れ出すと手に負えません。スタミナもあります。弱らせてからというよりも、絶妙のタイミングでタモを出す必要があります。それぞれ違いがありますので経験を積んでマスターしてください。

タモ入れ・ツボのツボ

偉そうに書いている笑魚も、実際はバラシを繰り返しながら、タモ入れに慣れてきました。そこで自分なりに得た秘訣というものを書いてみます。

速い流れは潮下からタモを入れる
たいしたサイズでなくても流れがあると、引きは倍以上強く感じますし、仕掛けにも実際強い抵抗がかかっています。潮上からタモを入れると、この流れの抵抗が魚に加わるので、タモ入れに往生します。潮下からだとすんなりというわけです。通常の流れなら意識しなくてもよいですが、ウキがどんどん流れていくような釣場では、セオリーとして覚えておいて下さい。

すくおうとしてはいけない
すくおうとすると、魚を持ち上げることになります。持ち上げるとそれまで魚を支えていた浮力がなくなります。結果鈎に負担がかかり、鈎外れが頻発します。長ハリスをとっていたりすると、どうしても魚を持ち上げ気味に取り込むことが多くなりますが、これは御法度です。

力は必要ない
リールを左巻きにしている人は、左手でタモを操作することになります。左手は不器用で力も弱いので苦手意識があるのでしょう。しかしタモ入れに力は必要ありません。始めにタモを持つだけの体力あればよいのです。ここぞというタイミングでスルスルと伸ばすだけです。現にちゃりこは女性ですが大型のボラでも一発で決めます(大型のチヌ・グレと云えない所が淋しい・・・)

必ず頭から入れる!追いかけない
大物だとタモを出しても、最後に踏ん張りをみせ反転することがあります。こんな時は追いかけてはいけません。魚はすんなりバックできませんから、頭からタモに入れることができます。頭方向からタモが来ると抵抗したくてもできないわけです。しかし反転して尾っぽを向けると、今度は泳ぎのパワーを発揮します。追いかけても、まずすくえません。こんな時はあせらず、いったんタモをおきましょう。もう一度始めからやり直せばよいことです。わすれないように。二人がかりなのに、スズキなどをかけて苦労しているのは、このセオリーがわかっていないからですよ(^◇^;)

糸の助けがなくなることを忘れるな
タモ入れというよりバラシ対策の一つですが、道糸はたいていナイロンです。このナイロンはとても伸びます(弾力がある)。魚をバラさないのは、竿の弾力に加えて糸の弾力もあるからです。短竿でもタメがきくのは、道糸の威力だと考えて下さい。しかしタモ入れ時は糸を巻いてしまっていますから、糸の弾力が期待できなくなります。つまりハリスの強度だけが頼りです。強引な操作を控えましょう。

極意「ゆるめて入れる!」

魚を引っ張って引っ張ってタモに入れようとしても、暴れてなかなか入ってくれない思いをした人もいるでしょう。タモ入れの極意は、ゆるめて入れるということです。つまりこちらからすくいに行くのではなく、勝手にお入りいただくのです。極意の具体的な手順を書きましょう。

  1. 魚が浮いてきたらタモを手に取る。
  2. 腹を見せ口パクになったら、タモを入れてもOK。ここまで待つことが肝要!
  3. 大事なことは竿をゆるめず、魚には必ずテンションを掛け続けておくこと。
  4. ここで魚の鼻先にタモをスルスルと出す。
  5. ポシャン!と着水した瞬間、糸の張りを緩める。
  6. 「あ〜ら♪不思議」魚の方から勝手に入ってくれる。

つまりタモにはなんの仕事をさせる必要がないのです。全ては竿の操作です。忘れないように「魚はタモですくわず竿ですくう」と覚えておいて下さい。「えっ?」と思われるかもしれませんが、チャンスがあれば試してみて下さい。タモ入れはこんなに簡単だったのかと、納得できるでしょう(^^)b

タモ入れはやはり場数です。しかしここで解説したことを覚えておいて頂いたら、必ずタモ入れ名人になるはずですよ(^^)b