魚種別攻略講座

魚種別攻略講座

寒中美人アイナメと遊ぼ!

根魚の御三家といえば…
メバル・カサゴそしてこのアイナメです。北海道ではアブラコ、関西ではアブラメといい、釣りものの少ない寒の季節になれば、釣り人を喜ばせてくれる主役の一人です。美味しいだけでなくポンと呼ばれるサイズになれば、引き味も抜群!簡単には鈎に掛かってくれない強敵ですが、釣れれば最高のお土産〜頑張ろう!

身近な所で生活している魚

ホッケと同じ仲間で北方系魚
太平洋岸の一部を除いて、日本全土の岩礁地帯に生息していますが、元来北方系の魚ですので、夏場は活性が低くなります。本来、岩礁帯に居着く魚ですが、メバルやカサゴと同じく防波堤やテトラにも住み着きますので、古くから波止釣りでは馴染みのある魚種ですね。底棲の小魚やカニ、エビが主なエサで、群は作らず岩のくぼみや隙間にひっそり身を潜めて単独生活しています。体色は保護色になっており、生息場所に合わせて個体変化の大きいのが特長です。似ているためよく間違われる仲間にクジメがいます。見分け方は、アイナメには体側に5本の側線があり、尾ビレの先端が真っ直ぐです。対してクジメは側線が1本だけで、尾ビレの先端が丸くふくらんでいます。覚えておきましょう。

アブラメは北海道が面白い
北海道には50cm以上の大物に育つウサギアイナメがいます。北海道といえば磯からの投げ釣りが盛んなところで、寒流域ですから釣りものは少ない代わりに、アブラコ、ソイ、カレイなど、いずれも本州では見られないような大物がごろごろいます。一度やってみたいですね。投げ竿にも北海道仕様があり、シート位置を低く先調子に設定したものが、メーカーからローシート仕様として発売されています。本州でも磯のブッコミ釣りをやりたい人には向いているでしょう。

狙え!ポン級アイナメ
アイナメは晩秋、水温が18度くらいまで下がってくる11月から12月にかけて産卵します。海藻に産み付けた卵は水温が11〜12度まで下がった頃に、やっと孵化し、稚魚は藻場で育ちます。そして成長すると群から離れて、岩礁帯へ移動し単独生活を始めるわけです。寿命は5年くらいとされており、関西の釣り人はビール瓶サイズ約35cmを越したアブラメをポンと呼んでいます。近場でポンを釣ることは釣り人の勲章の一つです。関西では40cmオーバーは狙えますが、さすがに50cmは無理で、大物狙いは日本海方面になります。それ以上となると、もう北海道に遠征するしかありません(^o^)

そこに居れば釣れる魚だが…
アイナメはその食性から動く餌に反応します。ですから海底に餌がゆらゆらと沈んできたり、つっと動くような工夫があるとアタリが出やすくなります。船釣りなどでは、ブラクリと呼ばれる赤い色を塗った専用オモリが使われます。短ハリスを付け海底に着底したところで、ちょちょっとしゃくると、パクリ…この演出が鍵といわれています。通常は投げ釣りで狙うのが一般的です。岩礁帯に住んでいますが、根かかりで釣りになりませんので、砂地との切れ目辺りを狙います。光るものに反応しますので、北海道方面ではサンマやソウダガツオの切り身がよく使われますが、ゴカイ類でも充分釣れます。餌が動くようハリスをやや長めにすることと、根かかり対策として仕掛けを充分に持っていくことが肝心です。

根かかり対策を考えておこう

ブラクリ仕掛けでもいいが…
波止のアイナメ狙いでは、ちょい投げやミャク釣りが主流です。釣具屋に行くと必ず「ブラクリ」が売られています。使ってみると確かにひらりひらりと、水中でエサの動きをPRしてくれます。しかしブラクリ仕掛けは、オモリと鈎との間が強い糸で結ばれています。アイナメ釣りは根かかりとの戦いです。船釣りのように強いPEラインを使うのならいいのですが、波止で使う弱いナイロン道糸では、すぐに高切れしてしまって、仕掛けがいくらあっても足りません。ブラクリ仕掛けは結構高いので、笑魚はあまりお勧めしません。弱めの糸に結び替えるという方法もありますが、手間ですね。

釣法別仕掛

投げ仕掛け

シモリ混じりの沖合があるところならば、遠投で引きづり出しましょう。根かかりしやすい釣りですので、1本鈎が常道です。磯場で近投するのなら先オモリ式がお勧め(投げの項参照)。竿は4m前後の投げ竿を2〜3本、置き竿で狙います。必ず力糸を付けて下さい。

HINT
1本鈎なので、仕掛けは自分で作ってみましょう。砂ズリ作りが難しいようなら、省略しても特に問題はありません。オモリは飛距離、潮の速さ、水深で使い分けます。余分に持っていきましょう。特に根かかりが多いようでしたら、ジェット天秤でもかまいません。ただし潮に流されやすく飛距離が出にくい欠点があります。


チョイ投げ仕掛け

都会の波止ではチョイ投げで、手持ちで20mほどの沖目から駆け上がり付近、足元の捨て石周りにかけて探った方が確率が高いと思います。短く柔らかめの投げ竿やバスロッドなど、手持ちの竿ならなんでもやれます。周りに邪魔にならないようなら、余分に1本捨て竿で出して置いてもかまいません。

HINT
ブラクリ仕掛けでもいいですが、ブラーと呼ばれる板状オモリの付いた仕掛けの方が、波止釣りには面白いと思います。落下速度が遅いためPR効果があります。カサゴも釣れます。一般釣具店で入手できます。根かかりが多いところならば、安価な中通しオモリを使いましょう。


短竿探り釣り(関東バージョン)

波止のアイナメ狙いなら、関東でも関西でも人気のある釣法です。特に関東では黒鯛オフシーズンのヘチ釣りとして人気があります。

夏場のヘチ釣りを、そのまま冬場に置き換えたものといっていいでしょう。軽いチヌ仕掛けに、エビ専用鈎をつけたものが主流です。やはりふかせながら落とし込んで中層から底までのアタリを取ります。釣趣のある釣りですね。ヘチ竿に太鼓リールが定番の組み合わせ。竿の長さは堤防の高さに合わせます。

HINT
使うガン玉がやや大きくなるだけで、クロダイ釣りの仕掛けと同じと考えて下さい。穂先でアタリを取りますから、極軟調穂先がお勧め。イガイの着いた層を狙うのなら、落とし込みの目印仕掛けを使っても面白いでしょう。初心者にはアタリが取りやすいはずです。


短竿探り釣り仕掛け

関東流に比べると洗練度は落ちますが、初心者でも気楽にやれ、ベテランには奥の深い釣りです。

硬調筏竿に重めの丸玉オモリを付けた仕掛けです。どちらかというとポイントを絞って、ズボ釣り風に竿を2本3本と出す人が多いようです。冬場には、ケーソンの継ぎ目に陣取り、じっくり底まきをする風景も見受けられます。硬調筏竿に小型両軸リールが定番の組合わせ。

HINT
置き竿の場合でも、しばらく経ってアタリがなければ次のポイントへ移動します。置き竿や生きエビをエサにすると、とても荷物が多くなりますので、手際よく移動できるよう荷物をまとめておくことが肝心です。

釣果を上げる秘訣は?

どんなエサがいいのでしょうか?
  1. 投げ釣りの場合、安価で持ちのいい青虫でも充分釣れますが、実績のあるのはマムシ(ホンムシ)です。エサ取りに強く遠投してもエサが鈎落ちしません。喰いも保証済みです。ボケやコウジも実績があります。地方で異なりますから、餌屋さんで情報を仕入れて下さい。
  2. 冬の波止ならシラサエビ(モエビ)がいいですね、余分に持っていくとマキエにもなります。アイナメは梅雨時分にも小型がよく釣れますが、この時期はチヌと同じくカニが面白いエサですね。
ウキ釣りでやりたいのですが…
  1. 充分釣れます。遠投せず足元のポイントを攻めてみましょう。浮力0.5〜1号程度のウキ(小型棒ウキか玉ウキ)を用意して下さい。極力底をトレースして流れるよう、ハリスを矢引程度と短くすること。
  2. 必ず底取りをして、根かかりしない程度にかつかつウキ下を取るのが、アイナメ狙いのコツです。大物が来ることもありますので、タモは必需品。
合わせ方がよく分かりません(投げ釣り)
  1. コツンと前当りが出たときに合わせてはいけません。まだエサをくわえた状態ですから、ここで合わせるとすっぽ抜けます。次に穂先がグッとおじぎしたら、食い込んでいます。糸ふけをとりつつ竿を立てしっかり合わせましょう。
  2. 始めから穂先がすんなり入るようでしたら、すでにエサを呑み込んでいますので、即アワセです。合わせたらリールを素早く巻いて、魚を浮かせるようにしてください。でないと根に潜られ、ばらすことになります。
アタリがよくわかりません(ヘチ釣り/タナ狙い)
  1. 基本的に底を狙う魚ですが、水深のある釣り場では満潮前後、イガイの着いた層までアイナメが浮いてくることがあります。こんな時はタナ釣り(イガイの層付近を狙う宙層釣り)をします。
  2. タナ釣りはエサが落ち込んでいくときのアタリをとりますが、ウキ釣りでいう食い上げと同じことで、穂先を引っ張り込むようなアタリが出ないことも多いのです。ですから注意して道糸の変化を読みとります。道糸の落ちるのが止まったり、糸ふけが大きく出たり、糸ふけがなくなって左右に動いたりしたら、いわゆる止めアタリです。スッと竿を立て合わして下さい。
  3. また穂先にコツコツと来たら、ちょっと送り込んで本アタリを待ちましょう。本アタリは穂先がすんなり曲がります。その曲がりが止まった瞬間が合わせるタイミングです。
アタリの取り方がわかりません(ヘチ釣り/底狙い)
  1. 宙層に魚がおらず、底狙いで攻める時は、まずガン玉を大きくして底を攻めます。オモリが着底したらそのまま糸ふけを取って、穂先でアタリを取ります。しばらくそのまま待ってみましょう。
  2. 穂先がツツッともたれてきたり、コツコツ、ブルブルときたらアタリです。すぐに合わせず、ちょっと送り込みましょう。そこで本アタリがまだ出ないようなら、一度聞きアワセをして下さい(竿を少し立て魚の様子を聞く)。グンと穂先に重みが感じられれば、しっかり竿を立てます。
  3. 魚が乗っていなければ、そのまま少し持ち上げてから、再度エサを落とし込んで下さい。アイナメならもう一度喰ってくるはずです。
数が出ません〜
  1. 群れる魚ではありませんので、そうそう数は釣れません。時期・場所によっては小型が数釣れるときもありますが、水温が低くなるほど数は少なくなります。反面、型はよくなるようです。単独生活している魚ですが、一匹釣れた場所では、続けて釣れることが多いものです。やはり生息にいい条件は限られているのでしょう。釣れればもう一度同じ場所を攻めてみましょう。ダメなら、時間を空けてまた攻める手もあります。
  2. 基本的に藻場の近くでは小型の数釣り、岩礁帯では大型狙いと覚えておいて下さい。数は出なくとも、カサゴ、ソイ、メバルなど美味しいお土産が付いてくるのが、アイナメ釣りの楽しいところです。
根かかりで釣りになりません…
  1. 投げて一度糸ふけを取ったら、後は続けて取らないようにします。糸ふけを取るたびに、仕掛けが移動して根かかりする可能性が高くなるからです。ですからオモリが流されるようなら、糸ふけをとるよりも流されないオモリに交換しましょう。
  2. 時々誘いをかけるとアタリが出やすくなりますが、誘いをかけるときもずるっと仕掛けを引くのではなく、障害物をジャンプさせるイメージでオーバーに竿をしゃくって下さい。後は糸ふけを取ってそのままアタリを待ちます。
潜られてしまいました…
  1. アイナメに限らず、いったん根に入った魚は、いくら竿を引っ張っても出てこないものです。こんな時はしばらく待ちましょう。タバコを一服するぐらいの時間は充分空けて下さい。運がよければ出てくることがあります。経験的には大体50%ぐらいの確率かな?
どんな鈎がいいのですか?
  1. 投げでは丸セイゴを好む人が多いようです。また軸の長いケン付きカレイ鈎にも人気があります。マムシをこき上げやすいですし、鈎先が伸びてくれるので根かかりを外しやすいという長所があるからです。
  2. アイナメは口の大きい魚ですので、サイズ的には11〜14号くらいがよく使われているようです。いずれにせよ投げる釣りでしたら、チヌ鈎や伊勢尼のように、掛かりのよい鈎は避けた方が無難です。探り釣りは餌に合わせて下さい。一応チヌ鈎や伊勢尼を標準に、エビならエビ専用、カニならカニ専用を使いましょう。