海と魚のお話

海と魚のお話

陸風・海風の話

読者の方からこんなお便りをいただきました。

「夏なので、夜釣りか早朝の釣りをすることにしており、エサは青イソメを使っています。マキエもせずただ流すだけなのですが、思ったより釣れるので驚いています。しかし風には参ります。夏の夜ってこんなに風が吹きましたっけ?風が吹いたら一巻の終わり。悲しいですね…(後略)」

風は釣りの一番の大敵!
たしかに風が吹くとダメですね〜ウキ釣り、ミャク釣り、投げ釣り、どんな釣りでも苦戦するはずです。しかし風といっても色々なパターンがあります。一体楽しいはずの夏の夜釣りを苦労させる風とは…

夏の夜釣りは風が吹くはず?!
「夏は夜釣りに限る」といいつつ、風のことを読者の方に伝えることを失念していました。今日はちょっとそこら辺を書いてみます。さて昔、学校で陸風、海風と習ったことを思い出しつつ、以下の文章をじっくり読んで下さい。

海岸地域では、陸地と海面との温度差により日中に海風(海から陸に向かって風が吹く)、夜間には陸風(陸から海へ)が吹く。日中は陸地の方が比熱が小さく暖まりやすいので、上昇気流が発生し低気圧ができる。この低気圧に海から冷たく重い空気が流れ込んでくるのが海風である。

夜は逆に陸地の方が早く冷えるので、陸から海に向かう風となる。海風は午前中遅く吹き出し夜半まで続き、内陸部10km程度まで入り込む。風速は5〜7m/s程度となる。これに対し陸風はもっと弱く、風速は5mを超えない。海陸風は太陽熱によって直接発生する風であるから、季節的には夏に強く吹き、地理的には低緯度ほどはっきり現れる。

早い話、昼間(実際は夜半まで)は陸地が暖まりやすいので上昇気流が発生し海から陸に吹く、夜は海の方が温度が高くて逆に吹くという理屈です。もちろん、その時の季節風・気象条件や台風などの影響を受けますから、風の強さ、風向きなどは色々と変化します。

その地ではどう吹くのか覚えておこう
私は統計を取ったことがないので正確なことは云えません。しかし割と一つの釣り場に通い詰める方なので、風のパターンを大体、体で覚えてしまいます。例えば、神戸の海べりでは、毎日夕方の陽が落ちる時分から7時半過ぎくらいまで、かなり強い風が吹きます。夏場は特に強い風になります。海風は夏場ほど顕著な現象とのことですので、私の体感は間違っていなかったと云うことになりますね。

この強い風を正面に受けては釣りになりません。ですから私の場合、夜釣りを始めるときは、風裏のポイント、あるいは風を背に受ける釣り座から始めるようにします。完全に陽が落ちてしばらくすると嘘のように風がピタリとやみますから、そろそろと本命のポイントに移動するというわけです。冬の季節風は誰でもすぐ覚えますが、夏場の海風・季節風を考慮に入れることはベテランでも忘れがちです。自分の通う地域の風のパターンを知ることは、嬉しい釣果への近道だということも覚えておいて下さい。