釣りのタックル研究室

タックル研究室

細ラインは下巻きで決めろ!

読者からこんなお便りが届きました。「部屋を見回すと釣りの道具が増えました。リール類を整理し、用途別に糸のサイズを変更したいと思います。投げ釣りをしないので下巻きをした上で糸を巻きたいと考えましたが、どうしてもうまくいきません。人によっては使い古しの糸ではなく、布製のガムテープやビニールテープを下巻きに使っているよう。これは簡単&おすすめというような下巻きの方法はないでしょうか。あと、笑魚様&ちゃりこ様はS社のデミを使っていらっしゃるよう。出来れば、こちらの巻き方のコツもお教え下さい。よろしくお願いします」

なるほど〜下巻きのいい方法ね。細いラインを使おうと思って、下巻きをしても結構ピタリと思うように巻き上げるのは難しいものです。馴れてくれば適当にやってもぴたっと巻けるですが、相当経験を積まないとうまくいかないでしょう。ということで笑魚が昔、マニュアル化した手順をご披露しましょう。

下巻きをする意味

昔ダイワの一部のリールには、エコノマイザーという嵩上げ用の部品が付いていて、細いラインを巻くときは便利でした。国民が裕福になったのか? いまではもう見られませんが、ダイワらしいアイデアでした。さて細いラインを手持ちのリールで巻くときには、下巻きは欠かせません。太めのラインなら切り捨てられるのですが、細ラインならどうしても嵩上げが必要です。専用の小さいスプールのリールを買えば済むのですが、予算の問題だけでなく下巻きをわざとしたいときもありますね。例えば…

  1. 小さいリールに交換すると糸巻きはピッタリになるが、リールそのものの巻き上げパワーが落ちるし、仕掛けの回収にも時間が余分に掛かる(巻き取り力の低下)
  2. 小さいリールと交換すると、竿とのバランスが悪くなる。
  3. スプールの縁までピッタリ糸を巻きたいので、少しだけ下巻きをかけたい。

糸は、できるだけスプールの縁ぎりぎりまで巻くようにするのがいいのです。しかし初心者がこれをすると、却って糸がすぐばらけたりして糸絡みの原因になるので注意して下さい。サミングする習慣のある人にお勧めします。

二つのやり方があるが…

下巻きというぐらいですから、安い糸でも巻いておけばいいのですが(古い糸は潮が染みついていますので、お勧めしません)、人によっては ビニールテープやガムテープを巻く人もいます。いつも巻く糸が決まっているのならそれも悪くありませんが、初めての人がピタリ!とテープの巻きしろを決めるのは至難の業ですね。

また糸は同じ号数でも微妙に太さが異なっています。ですから下巻きも糸に合わせて微妙に加減したいときがあります。ちょっと神経質のようですが、こんな所にもこだわるのが釣りの面白いところです。

微妙な加減をその都度、テープでやるのは大変です。私もテープで巻いたことはありますが、やはり難しいものです。ですから、初めての人にはバーゲンの安価な糸、もしくは600mボビン巻きなどの安い糸を下巻きに使うことをお勧めします。気に入らなければバサッと捨てて新しく巻き直しても惜しくないですし、ちょっと切ったり足したりするのも簡単です。

ピッタリ巻く方法

スピニングリールに綺麗に無駄なく巻くためには、リールに巻ける糸量を号数ごとに正確に把握すれば簡単です。といっても計算が必要ですから、皆さんがすぐ使えるよう換算表を作りました。これなら下巻きの必要量がすぐ分りますね。ただし。これならぴったりというわけではありません。あくまでも目安としてください。

糸巻き量換算表(リールに巻ける糸の量)
品番 1.5号 2号 2.5号 3号 4号 5号
#1000(1500) 130m 100m   65m    
#2000(2000) 195m 150m 125m 100m    
#2500(----)   170m 150m 120m    
#3000(2500)   220m 185m 150m 100m  
#4000(3000)     278m 200m 150m 110m
#5000(3500)       273m 200m 150m
※#はシマノのリール番手(カッコ内はダイワ)、青地は笑魚算出(シマノ基準)
下巻き量換算表(下巻きしたい糸の量)
使用リール #2000
(2000)
#2500
(-)
#3000
(2500)
#4000
(3000)
#5000
(3500)
標準糸巻量/150m 2号 2.5号 3号 4号 5号
巻きたい糸/150m 1.5号 2号 2号 2.5号 2.5号 3号 3号 4号
下巻き号数 2号 2号 2号 2号 3号 3号 3号 4号
必要下巻量 35m 20m 70m 40m 90m 50m 120m 50m
※#はシマノのリール番手(カッコ内はダイワ)、青地は笑魚算出(シマノ基準)

表の使い方
例えば#3000(2000)3号150m巻きのリールに、2号の糸を巻きたいときは、下表の#3000縦の欄を見て下さい。下巻きも2号の糸なら、巻きたい糸2号/下巻き号数2号欄を選び、その下の緑欄を見ます。すると70mと記載されていますね。これが下巻きに必要な糸巻き量です。

メーカー表示には若干余裕をとっているのか、端数の数値が切り捨てられているようです。シマノとダイワでも糸巻き量にだいぶん違いがあります。ですから数値をちゃんと調べると、換算数値に矛盾があるのですが、糸そのものでも巻くときの力加減や、同じ号数の商品でも太さの違いがありますので、ざっとの目安と考えて下さい。数m程度違っても大勢に影響ありません。一度これで試してから、2度目の糸交換で下巻きを足すなり、減らすなりして調整すればまず完璧でしょう。

この表に載っていない組み合わせの場合は、糸巻き量換算表(上側)を参照に計算してみて下さい。簡単な比例計算ですからそう難しくないと思います(^◇^;)

ところで下巻きの長さをメージャーで測るのは大変です。ですから下巻きには投げ釣り用のマーキングしているものが便利です。25mマーキングしているナイロン道糸を買って下さい。バーゲンで200m巻きのものが安価に売られています。これなら巻きたい量が一目で把握できますね。

下巻きのヒント

巻く力加減に気をつけて
どんな本にも糸を巻くときは、テンションを掛けて巻くようにと書かれているはずです。その方が比較的密に綺麗に巻けるからです。しかしハンドルに力を入れないと巻けないほど、テンションを掛けてはいけません。ナイロン道糸は伸びるのが命です。テンションを掛けすぎると、この伸びが失われます。また糸が細くなるので、糸巻き量も増えます。軽くテンションを掛けるだけで充分です。くれぐれも注意して下さいね。

ガイドのない両軸リール
安価な小型両軸リールや、遠投をする大型両軸リール(石鯛リールなど)では、糸を並行巻きするための誘導ガイドが付けられていません。こういったリールに巻くときは、ハンドルを回す反対の手の指先で、ガイド替わりに糸に指を当て、綺麗に巻けるよう小刻みな操作をする必要があります。ですから竿を持ちながらでは上手くやれないでしょう。