DIYホビー専科

釣りのDIY

餌カニを飼ってみよう

さて今回は観賞用でなく、生き餌としてのカニの飼い方をレクチャーします。カニは餌としては単価が高いですし、遠征先の餌屋にないということもあるでしょう。自宅でいつも飼っておれば、いつでも出かけられますし、何より感激度も増しますね。さてカニそのものは、魚やエビと比べると頑丈なので飼いやすいのですが、ネックになるのが海水飼育ということです。海水飼育の場合、海水そのものの手配は釣りに行く皆さんなら簡単ですし、手軽に作れる海水の素というのも売っています。問題はフィルターなのです。

生物が生きられるよう水を浄化するのは、善玉バクテリアの働きということはもう理解してくれましたね。この善玉バクテリアを繁殖させるのが、海水の場合とても難しいのです。海水魚を上手く飼育するのは、熱帯魚とは比較にならないということを覚えておいて下さい。ですから本講座でも、濾過の仕組みやエビの室内飼育で、基本的な事柄を解説してきました。管理もやっかいですから、まだそこら辺が理解できていないという方は再度お読みになって下さいね。上手く飼育できれば、ふふふ〜チヌ釣りがもっと楽しくなります。

揃える器具・用具基本的にはエビと同じ

器具はエビと同じだと考えて下さい。ただし魚やエビよりもカニの場合、水槽の水位が低い方が好ましいと思われます。背丈の低い水槽も売っているのですが、ランチュウ水槽といってとても高価です。鑑賞が目的ではありませんから、ここは安価にどこでも入手できるもので代用しましょう。

お買い物リスト
品 目 仕 様 説 明
業務用
コンテナ
幅60cm×奥行き35cm×高さ20cm程度のもの 塩ビ性の物入れ。パン屋さんなどが使っているね。ホームセンターなら安価に購入可。
フィルター 60cm用上部フィルター 錆びると壊れますから、必ず海水対応というものを購入すること。箱に書いてあるはずですが、分からなければ店員さんに相談してね。
濾材 上記フィルター用 バクテリアを発生させる重要な役割をもちます。ゴミ取りではないので間違わないこと。最初はフィルターに付属しているものを使います。
活性炭 ネット入り熱帯魚用パック 小さなパックが100円程度で売っていますので、10袋ほどまとめ買いして置いて下さい。
海水の素 海水魚用 小箱をとりあえず一つ購入しておいて下さい。千円までで買えるはずです。
網ネット 目の大きいもの 脱走防止用、網戸用では少し目が小さすぎるのでもう少し大きめのものを探して下さい。

砂はよほど管理しないと、水質悪化の原因になるので入れてはいけません。あと水替え用の小さなポンプがあれば便利です(灯油用に似たものが熱帯魚コーナーにあります)。水温計も忘れずにね。

重 要
上部フィルターを買うときは、くれぐれも コンテナとサイズが合うか確認すること!売り場で乗せてみて確認しましょう。邪魔になる突起部分がないか、ぐらつかないかなど、細かいチェックが必要です。大きいホームセンターならば、60cmフィルターは数種程度売られているはずなので、必ず目的に見合うものが見つかるはずです。

サイズが合うことが確認できれば、今度は取水パイプが加工できそうかどうか、確かめてみて下さい。そのままジョイントを外すだけで加工せずに使えるものもありますが、たいていはカナノコで切断する必要があります(そのままだと長すぎる)。切ったところをつなぐためには、ジョイントするためのパイプもしくはホースが必要なはずです。取水口が真っ直ぐ取り付けられないようなら、ホースで真横に寝かせてもかまいません。日曜大工コーナーで、臨機応変に必要なものを購入しましょう。工作そのものはとても簡単です。

次にフタを作ります。カニは脱走しますからね(笑) 適当な木ぎれで枠をこしらえ、ネットを張ればいいでしょう。枯れ葉などでフィルターが詰まることも防ぎます。

セッティングの手順

  1. 熱帯魚やホームセンターでは海水の素というものが売られています。お手軽なのでこれを処方通り使ったらいいでしょう。海水を汲んで来るという手もありますが、量が多いので大変です。また自然の海水は、濾過のためのバクテリアが含まれているという利点もありますが、雑菌も多く、これが繁殖すると水質をとても悪化させます。初心者にはリスクがあります。
  2. コンテナやフィルターは、洗って置いて下さい。
  3. 直射日光が当たらず、気温が安定しているような所を選びます。
  4. コンテナの下にレンガを設置します、地熱や照り返しの影響を少なくし水温を安定させる役割を果たします。美観もよいですし、メンテや掃除もしやすいでしょう。
  5. 海水を作ります。濃度はシビアに管理して下さい。
  6. 加工済みのフィルターを設置します。
  7. フィルターを動かしてテストしてみましょう。
  8. 問題がなければ、そのまま最低2週間ほど置きます。飼育に適切な水を作る期間です。長ければ長いほど間違いありません。大抵の失敗の原因は、この期間が待てない人が多すぎると云うことです。この期間が待てないような人は、性格的に飼育も長続きしないことが多いので、始めからやらないことです。
  9. カニを入れる日の前日になったら、活性炭を数袋入れて下さい。活性炭は袋ごと軽くすすぎ洗いをするのを忘れないように。カニがしがみつくネットの役割もします。
  10. さぁ、待ちに待った日です。買ってきたカニ、採集してきたカニを入れましょう。

エビ飼育のチップス

Q&Aの方が分かりやすいと思いますので、問答式にしてみました。

餌はなにをやればいいでしょか?
  1. 専門店でザリガニの餌が売られていますので、それを与えて下さい。金魚の餌のよいうに水に浮く餌はもちろんダメです。
水が大分、蒸発しました…
  1. その分、汲み置きでカルキを抜いた真水を継ぎ足して下さい。海水をつぎ足すと、どんどん塩分濃度が高まってしまいます。大きい水替えは2週間に1回程度、1/3ぐらいの量の海水を作って、入れ替えるようにしましょう。
  2. 水温の高い時期は水が汚れやすいので、水替えのサイクルを短くすればよいでしょう。
水が臭うのですが?
  1. 濾過機能が働いていないか、餌のやりすぎが考えられます。特に夏場は餌がすぐ腐りますので、やりすぎないことです。餌は思っているより、かなり少量ずつ与えるのがコツです。
  2. またフィルターのウールもチェックしてみて下さい。汚れすぎているようなら、水槽の水を少し取って軽くすすぎ洗いをして下さい。活性炭は新しい物と交換しましょう。
カニが喧嘩をしますが?
  1. 小さなクモガニはイワガニやヒライソガニに食べられてしまいます。
  2. 一緒に飼うときは編み目になったバスケットなどで分離するようにして下さい。
何匹まで飼えますか?
  1. 水さえできておれば100匹程度は全く問題なく飼えるはずですが、飼育になれていないうちは、数を少なくして飼いましょう。自信がついたら増やしていけばよいでしょう。
  2. 水温が上昇するほど、濾過能力は落ちます(15度〜18度程度が一番よい)ので、夏場は置き場所に注意して下さい、水温計でチェックしましょう。
水の汚れ具合を判断する方法はありますか?
  1. 白濁するときは水質が相当悪いと思って下さい。抜本的な対策が必要です。泡が立つときも水質は悪化しています。水中の微細なゴミが泡の元になるからです。
活性炭は交換するのでしょうか?
  1. 活性炭には水中の有毒アンモニアを吸収するという優れた役割があります。しかし覚えておいて欲しいのは、吸収が限度一杯、飽和状態になると一気に貯まった物質を放出するという性質があるのです。こうなると水質浄化どころか悪化の原因になります。ですから3ヶ月ぐらい経ったら必ず交換して下さい。
  2. 洗って乾かせばまた使えるというような記事を目にするときもありますが、これは活性炭でも高価なよいものに限ります。そこらの売り場で売っている安価なものは、使い捨てと考えて下さい。
カニを採集したいのですが?
  1. 河口付近の遠浅で、石やカキ殻の多いところならばいくらでも取れるはずです。2時間も頑張れば、かなりの量が採集できるはずです。子供さんと遊びがてら行ってみて下さい。ただし何事もほどほどということを忘れないように。幸運を祈る(^▽^)
イガイも飼えますか?
  1. もちろん飼えます。ただしカニが食べてしまうので隔離した方がいいでしょう。貝類は死ぬとすごく水質を悪化させますので、水槽の管理には気を使って下さい。
  2. 面白い飼育方法としては、稚貝の小さい固まりを、パンストの切れ端でくくるというやり方があります。日数が経てばイガイダンゴができているはずです。チヌ師の喜ぶ餌になりますね。