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落とし込み・実釣編

泣く子と落し込み釣りには勝てない…
ウキ釣りをこよなく愛す笑魚ですが、ことチヌの波止釣りに限っては落し込み釣りには勝てません。それほど落し込みという釣りは、チヌ釣りにマッチしているのです。専門ではありませんが、私も一時はまったことがあります。本章ではこれからやろうとする人のために、ちょっと落し込みのツボをまとめてみました。

最強のチヌ釣法の秘密

どうしてマキエもしないのに、落し込み釣りはよく釣れるのでしょう?元々わたしがこの釣りを始めたきっかけはそんな素朴な疑問でした。経験から得た答えとしては、チヌの食性・習性・釣り場・釣期に最適化された近代的な釣法であるということです。最近は落し込み釣りから遠ざかりましたが、初心者の皆さんでも大魚を手にするのに最も近い釣り方であるということは断言できます。

最強の理由1 落ち込んでくるエサ
チヌに限らずどんな魚もそうですが、上から落ちてくるエサには弱く、条件反射的に食らいつく習性があります。いわゆる落ち込みのアタリというやつです。
最強の理由2 チヌはイガイに着く
落し込みは、イガイ(カラス貝)が壁にへばりついた層を基準にして攻めます。このイガイの層にはカニやエビ、ゴカイなどが住み着いていますし、イガイそのものもチヌの大好物です。マキエをして魚を寄せているわけではありませんが、このイガイの層が天然の餌場になり、チヌを寄せているのです。
最強の理由3 攻める釣り
いくらチヌがイガイが好きだからといって、ぼうっと釣り糸を垂れていて釣れるほど甘くはありません。落し込み釣りはアタリを求めて延々と波止の上を歩き回ります。座ってアタリを待つ横着な釣りと違って攻める釣りですから、魚と巡り会う確率が高まるわけです。
最強の理由4 マニュアル化
ウキ釣りのように沖を流すような釣りは、潮を読む目とタナを見切る経験が要求されます。反対に落し込み釣りは、マニュアルでルーチン化された釣りです。いい意味でワンパターンな釣りですから、初心者でも言いつけを守れば、それなりの釣果を手にしやすいのです。
最強の理由5 データベース
チヌは毎年、沖の深場と浅場を往復しています。メバルのように居着いている魚ではありません。波止は年々釣り荒れていますが、チヌのように回遊している魚は多少釣り上げても補充が効きます。その上チヌに好適な産卵場や餌場は限られていますから、落し込みのように専門化された釣りはデータベース化されており、確かな情報を手にしやすいのです。

落し込み釣りの道具仕立て

ここでは、目印を使う一般的な落し込み仕掛けを解説しましょう。竿は先調子の落し込み専用が各社から発売されています。釣り場の波止の高さを参考に竿の長さを決めます。一般的には3.6m〜4.5mぐらいですが、テトラなどで前打ちをする場合は、ポイントが遠く深めの水深を狙いますので、5mぐらいのやや長めの竿を用います。リールは落し込み専用の太鼓リールが一番です。

目印の長さは3mぐらいまでがポピュラー。もっと長い目印もありますが初心者向きではありません。短い竿に長い目印をつけると、魚を掛けても取り込めなくなることがありますので注意!

道糸は浮力が強く視認性の高いもの(落し込み専用)が使いやすいでしょう。チヌはイガイの層まで浮いてくることがありますので、ハリスは短く取ります。短いと切れやすいので強度優先で!

基本的な技を覚える

普段スピニングリールでウキ釣りや投げ釣りをしている人には、ちょっと仕掛けのさばき方のコツを覚えるのは時間がかかるかと思います。ノベ竿やミャク釣りをしている人の方が、要領を呑み込むのがおそらく早いでしょう。けっこう原始的な釣りなのです(^^;)

仕掛け操作につきる釣り
まず仕掛けを手に持って糸を引きづり出します。宙層狙いでしたら狙うタナの深さプラス岸壁の高さ分が必要です。底まで狙うのでしたら水深分の糸の長さが必要です。春先のように水温の低い時期は底狙い、夏のように高い時期は宙層狙いがセオリーですが、釣り場で千差万別ですから、アタリが出るまで色々試してみましょう。普通の釣りのようにスルスル糸は出てくれません。よいしょよいしょと糸を引き出します。慣れれば簡単です。
波止際キープ
糸を出したら、エサ(鈎)を先頭に水中に仕掛けを落し込んでいきます。仕掛けは岸壁の際から離さないようにします。20cm以内が目安ですが、近づけすぎるとイガイに引っ掛かりますので注意しましょう。エサが自然に落ちていくような演出が大事ですので、目印がじわじわ沈んでいくような軽めのB〜2Bぐらいのオモリを鈎に打ちましょう。初めから底狙いでしたら、5Bぐらいの重めのオモリの方が仕掛けが早く届きますので、勝負が早いでしょう。
歩け!歩け!荷物は持つな
狙いのタナあるいは底まで仕掛けが届いて数秒待って当りがないようでしたら移動します。食い気のあるチヌでしたらエサから2,3m離れていても食ってきます。ですからアタリがないということは、周囲にいないということが考えられますので、5m以上釣り場を移動した方がいいでしょう。
アタリは目印の変化で読みとる
●目印の落ちる速度が変化する=引き込まれる
●目印が止まる=居食いです
底まで仕掛けを落とす場合、深いところでしたら目印が完全に水没しますので、道糸を目印代わりにアタリを読みます。この場合は水面から糸ふけを出し、その糸ふけの変化を読みとります(関東のヘチ釣りは初めから目印をつけません。かなり上級者向けね〜)。
体感!野武士の引き
チヌがかかれば腕を突出すようにあわせます。竿を立てすぎず、海面と平行ぐらいにすると竿の弾力が最大に生かせます。落し込みに限らず、竿をしゃくっては糸を巻き取るポンピングは賢い取り込み方ではありません。クレーン巻という取り込み方を覚えてください(昔は下手とされていた)。テンションを掛けたまま竿の角度を変えず、引きが弱くなったときに巻き取れるだけ糸を巻きます。竿の角度を変えないために、魚に先手を取られず同時に魚を早く疲れさすことができる技です。身につけておくと必ず将来の大物釣りに役立ちます。

ポンピングには大きな弱点があります。どこが弱点なのかは宿題?よく考えてください。

いわゆるポンピング

これがクレーン巻

餌は鮮度のいい活き餌

カニとイガイ(現地調達)に実績があります。カニはカニ桶とか逆さ桶と呼ばれる木製の餌箱が良くできています。水をカニの脚がつかる程度にひたひたに入れるとエサ持ちがいいでしょう。水温の低い時期でしたらボケやシラサエビを使う人もいます。ただ柔らかいエサは高水温期にはエサ取りに弱く、チヌの食いも必ずしも良くないようです。住んでいる地域のエサ屋さんで確認しましょう。

落し込みについては、書き出すとまだまだキリがありません。上記の解説は基本であり応用の技あるいはまったく違う理論からのアプローチもあります。この釣法はチヌに的を絞った特化型ジャンルの釣りです。興味を持たれた方は、より専門的な書籍や専門サイトで研究なさって下さい。