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筏で遊ぼ!ガイド編

意外とファミリー向きでおすすめ!
海釣りには手軽で身近な波止釣り以外にも、色々なジャンルがあります。豪快な磯釣り、釣果確実の沖釣り(船釣り)などそれぞれ専門的で、その道一本というベテランも少なくありません。しかし体力や費用、専用の装備や周りの環境など、結構入門にはハードルが多く、チャレンジに二の足を踏む方も多いと思います。今日はこんな専門の釣りの中でも、比較的チャレンジしやすくファミリーで楽しめる筏釣りを紹介したいと思います。

筏ってなに〜?

釣りに使われる筏は、アドベンチャー映画で見るような丸太を組んだものとは、だいぶん違うものです。フロートと呼ばれるいくつかの浮力体の上に井桁状に木材を渡して組み、その上を歩き回れるように板材で甲板を張っています。流されないように海底からロープで固定されています。

元々は養殖のための筏でしたが、いつの頃からかその筏やロープに居着いた貝や小生物を狙って、チヌが集まることに気が付き、自然発生的にこの釣りが始まりました。一説によると福井県若狭本郷が、筏釣り発祥の地とされています。現在でも釣り専用の筏ではなく、牡蠣などの養殖筏そのものに小さなボート(カセ)をかけて釣りをやるところもあります。

潮の流れが格別速いところや河口では、カセがよく使われています。カセはあらかじめ固定されていることもあるし、エンジン付ボートで引いていき釣り場でアンカーを掛け釣りをする所もあり、地域により様々です。どちらにしても沖釣りのように船を流して釣ることはなく、筏にせよ小舟にせよ海底にアンカーを掛け固定した場所から釣るので、別名かかり釣りとも呼ばれています。

廃船を使ったかかり釣りもあります。関西では紀州串本大島のマダイ釣り、若狭音海の高浜原発/排水口前のかかり釣りが比較的有名ですね。この筏に生け簀網を設置して大型魚を放流し、誰でも釣れるようにしたのが最近人気の海上釣り堀です。

筏釣りの魅力 筏釣りには2つの顔がある 

筏釣りといえば、ヘラ釣りにも相通ずるような求道的なチヌ釣りのイメージがありますが、それだけでなくむしろファミリーにこそ相応しい楽しみ方もあります。他のフィールドにはない筏釣りの魅力を探ってみましょう。

のんびり、ゆっくり
休日は釣り人で混む波止と違ってのんびりできます。ファミリーや団体なら貸し切りになるので和気あいあいとやれるのがいいところ。都会と違う海辺の景色で心もリフレッシュされます。遠出に疲れたら潮騒を子守歌に寝ればすっきりしますよ。

船酔いもトイレも安心
船は先天的に船酔いに強い人でない限りどうしても酔ってしまいますが、筏は波静かな湾内に掛けられているのでまず大丈夫。最近はトイレが常設されている筏が多いので、女性連れでもトイレの心配が減りました。

釣果への期待
波止は足場こそ初心者向きですが、釣りそのものはシビアな技術を要求されるためビギナーが好釣果をあげられる確率は低いと云わざるをえません。筏なら必ず爆釣というわけでもありませんが、基本的に魚影の濃いところに設置しています。釣り方もとりあえず入門書通りのワンパターンでいいと思います。

釣りものはチヌだけじゃない
海には四季の釣りものがあります。筏も地方や場所ごとに魚種に違いこそあれ色々な魚が釣れます。ざっとあげただけでもカレイ、サヨリ、メバル、ガシラ、キス、アオリイカ、ハゲ、スズキ、グレ、ヒラメと多様です。水深があり潮通しのいいところではところでは美味しいマダイ、石鯛、マトウダイが釣れるところもあるよ!

比較的金の掛からない釣りだ
筏には渡船が渡してくれますが、料金は磯渡しよりも若干安価です(3000円前後)。もちろん沖釣りよりはぐんと安い。五目狙いなら道具や装備、服装も特に新しく仕立てる必要もなく、普段の釣りの延長でいいでしょう。本格的なチヌ釣り用品を一式揃えたとしても、他の釣りよりはかなりリーズナブルに始められます。

どうやったら筏に乗れるの

釣り用の筏は、大抵渡船屋さんや漁協組合が掛けています。ですからそこへ連絡を取り予約をとればいいでしょう。飛び込みでもやれないことはありませんが、やはり予約を入れておいた方が、渡船の時刻や釣況、いま釣れている魚種、天候の具合を教えてもらえるので確実でしょう。

めぼしいところを物色
教えてもらえる友人などがいないようでしたら、釣り雑誌や釣り新聞の広告でめぼしそうな所を調べてみましょう。大体広告を出しているような所は、商売熱心で一見の客にも案外親切です。ネットで専門サイトを調べるのも悪くありません。

旅館の紹介もいい
小旅行を兼ねた家族レジャーの釣りで、海辺の旅館や民宿を予約したのなら、そこで渡船屋さんを予約してもらうのもいい方法です。大抵提携している渡船屋さんがあるはずですし、田舎だと親戚同士というのもよくあるパターン。○○旅館からの紹介ということになれば、まず間違いなく親切にしてもらえるはずです。

筏を利用するコツとマナー

大体筏釣りは安全ですし、船から筏に乗り渡るのも難しくありません。子供さんがいても目の届く範囲ですから、ある意味では波止より安心かもしれません。チヌ釣りだけでなくもっと筏釣りの魅力が再認識されてもいいと思います。

かけ声はこちらから
筏に渡してくれる船頭さんは、人柄は親切でも見かけは無愛想な人が多いもの。普通のサービス業のように向こうから声は掛けてくれることはあまりありません。希望があれば、朝集合の時に「よろしく。初心者のグループで○○が釣りたい。あまり揺れずトイレが付いているところへ乗せてくれ」など、こちらから積極的に声を掛けましょう。ちゃんとそれに見合うような条件の筏へ乗せてくれるはず。

連絡は早めに
渡船屋さんは商売柄早寝早起きです。予約を入れたり釣況を尋ねたりするときは、迷惑にならないよう遅くとも夜7時ぐらいまでにしましょう。キャンセルも相手の都合というものがあるので、当日ではなく前日中に入れておくのがマナー。

気象は聞いて
台風の接近などで釣行が微妙な場合があります。こんな時は一本電話を入れて確認してみましょう。海の人は経験的にやれるやれないを早めに判断しますから、適切な返事を返してくれるはずです。

腹が減っては…
弁当を用意してくれる渡船屋さんもあるので聞いてみましょう。暖かいお弁当を食べたいなら頼んでおくといいです。逆にない場合もあるので確認しておく必要もあります。でないと空きっ腹を抱えた釣りになります。美味しい弁当に当たると嬉しくなって、釣れなくてもまたその釣り場に行きたくなるものです。

撤収はいさぎよく
波にうねりが出て揺れてきたり、雨が土砂降りになって釣りが継続できないような状況になれば、大抵渡船が撤収にやって来ます。その時はあきらめが肝心、船頭さんの指示に従い手早く荷物を片づけ港に帰りましょう。

携帯はエチケット優先
基本的に船頭さんへの携帯電話は慎みましょう。朝早いので寝ていることもありますし、そのまま漁に出かけていることもあるはず。怪我をした時など緊急時以外は控えるのがエチケット。

餌のあるなし
チヌ釣りに使うダンゴや冷凍のマキエは常時置いてある所が多いですが、餌屋を兼ねた渡船屋さん以外はボケやアケミ貝などの生き餌は置いていないところがほとんど〜。使う餌のあるなしは確認しておく方が無難。※餌を万一切らしても頼むと持ってきてくれる親切な渡船屋さんもあります。

ダンゴにご注意
ダンゴに制限がある渡船屋もあります。その店で販売している以外のダンゴ持ち込み禁止とか赤土禁止です。若狭なら赤土は常識ですが嫌う地方もあるので要注意。

借りれるものは借りる
竿やリールをレンタルしてくれるところもあるので必要なら確認。ダンゴを練るのに必要なたらいは、たいてい備え付けてあるので借りればよいでしょう。

時間はシビアに
時間は確認しておきましょう。季節で異なりますが朝は大体夜明け直後、夕方は5時ぐらいまでが普通です。早く上がりたいときは申し入れしておけば迎えに来てくれますので、確認しておきましょう。

同乗者には気配りを
混む時期には、見知らぬ同士で筏に上がることもあると思います。「よろしく」とか挨拶を交わしておくとお互い釣りを一日気分良くできます。人によってはすごく釣りに集中して物音や筏が揺れることを嫌う人もいます。釣り人が特に多くなる時期の休日は、小さいお子さん連れは辞めた方が無難かもしれません。逆に船頭さんにその旨を伝えておけば適当な筏に上げてくれるでしょう。

筏からの他魚狙い

筏釣りで専門性が確立された釣りは短竿とダンゴによるチヌのかかり釣りだけです。あとは魚種別にスペシャリティな攻略法があるというわけではありません。ですから特に格別のテクニックや装備が必要なわけではなく、あくまでも波止釣りの延長で楽しめばいいと思います。気軽な五目釣りでもいいのですが、やはり事前にその地域、季節でよく釣れる魚種を調べ、準備を整えた方が釣果は望めるでしょう。

カレイ
瀬戸内で人気があります。投げ釣りの延長ですが、岸からと違ってポイントが近いので投げ竿でなくてもいいでしょう。適当な波止竿や磯竿で充分です。置き竿を並べてアタリを待ちましょう。またチヌのかかり釣りのように、ダンゴやマキエでおびき寄せ短竿でアタリを楽しむベテランもいます。
アオリイカ
昨今のイカブームで筏でもやろうという人が増えてきました。紀州ではヤエンのスリリングさ、面白さを楽しむ人がよく乗っているようです。大体人気の筏は決まっているようなので事前の情報が必要です。
スズキ
初夏の鳴門の筏(ここは屋根付なのでヤカタと呼ばれている)で有名です。湾内を回遊するスズキを狙います。ウタセエビ(車エビの幼生)を贅沢に使うこともありますが、一般的にはシラサのエビまき釣りでいいでしょう。メバルがよくついている筏もあります。メバルファンなら調べて行きましょう。
マダイ
串本大島のカセで有名です。沖に面して潮通しがよく水深もたっぷり、大鯛が釣れるのでファンが多くいます。釣り方はオキアミを使った天秤ズボ釣り沖釣りスタイルが似合います。青物も回ってきますが、水温が低くなると笑魚の好きな美味しい丸ハゲやマトウダイが釣れます。
サヨリ
若狭一帯ではチヌが終盤に入った晩秋の時分から釣れ始まります。波止からでももちろん釣れますが、いいポイントは大抵先人がいるもの。筏ならのんびりできますし、メバル、ハゲ、グレなどおみやげもあります。中でも金ヶ崎の筏は、毎年好釣果が報告されています。

あとは筏に乗るだけ、ふふふ…♪